万燈飾りの種類について                           戻る


   万燈飾り
      本家横須賀でも正式に「万燈飾り」などという呼び方はしていないと思います。あくまでここでの便宜上の
     呼称として認識していただければ幸いです。
      万燈飾りは文字通り万燈の周りを飾っている装飾で、鍋蓋(だし飾りが乗っている台)の下から大花の
     花差しまでの間に位置するものを定義します。



   ・小花
     もっとも一般的な飾り。上花とも呼ばれ、差し方によって大きく3種類に分けられます。
       「曲げ」 : 横須賀形のほとんどがこの差し方を用いています。横須賀を中心として大須賀、大東、浅羽に分布しています。
       「垂らし」: 現在は中形のみに見られる差し方です。時折各地で散見されることもあります。
       「水平」 : 池新田形の差し方。池新田を中心として浜岡、御前崎、大東、小笠、菊川、相良、榛原に分布します。

     花だけでなく、「花と天幕」、「花と丸提灯」、「花と天幕と丸提灯」などの組み合わせがあります。

        
       曲げ(横須賀・東本町)             垂らし(大東中・高塚)             水平(菊川・稲荷部)              曲げ(浅羽・東同笠)
                                 小花+天幕                   小花+天幕                    小花+丸提灯

      
      水平(大東・小貫)                 水平(菊川・西横地)
      小花+丸提灯                  小花+天幕+丸提灯



   ・天幕
     花に次いで多く、主に横須賀から以西で見られます。

        
      (横須賀・新屋町)                 (横須賀・西大渕)               (横須賀・東新町)               (浅羽・中新田)

       
      (浅羽・浅岡)                   (浅羽・太郎助)                (磐田・西町)
 


   ・注連縄と紙垂
     横須賀の2町で見られます。

      
      (横須賀・拾六軒町)                        (横須賀・西田町)



   ・藤の花                                                ・水の飛沫
     横須賀と池田で見られます。                                   横須賀で見られます。

         
      (横須賀・中本町)                 (磐田・池田)                             (横須賀・東田町)


    私の知る限りでは万燈飾りは基本的に上記の5種類が確認されています。地域によって微妙に差をつけてみたり
   あるいは統一してみたりと趣向を凝らしています。